インシデントが怖い看護師へ|不安を一人で抱えないための考え方

看護師がインシデントを怖いと感じるときは安全を優先する

インシデントを経験した後や、「次は自分が起こすかもしれない」と思ったとき、看護師の仕事が急に怖く感じることがあります。

患者さんへ影響がなかったとしても、記憶が何度もよみがえり、自分を強く責めてしまう方もいるでしょう。

しかし、インシデントへの不安を一人で抱え、確認や相談を避けることは、安全のためにも望ましいことではありません。

まずは職場で定められた手順に沿って、必要な報告と相談を行ってください。

そのうえで、業務量、教育、人員、休憩、質問のしやすさなど、個人だけでは変えにくい環境も含めて振り返ることが大切です。

この記事では、インシデントが怖い看護師が安全を優先し、今後の働き方を落ち着いて考えるための視点をお伝えします。

この記事でわかること
  • 看護師がインシデントを怖いと感じるときは安全を優先する
  • インシデントへの不安を業務と体制に分けて振り返る
  • インシデントが怖い看護師が転職先で確認したいこと

この記事の監修

酒井 崇
(株式会社エスネットソリューション)

株式会社エスネットソリューション代表取締役

株式会社エスネットソリューションは、大分県にある医療・介護・福祉に関わるすべての方をトータルにサポートする会社です。

医療・介護・福祉に特化した無料の転職サポートを、大分県をはじめ全国で提供しています。

目次

看護師がインシデントを怖いと感じるときは安全を優先する

看護師がインシデントを怖いと感じるときは安全を優先する
この章のポイント

出来事が起きた直後は院内の報告手順を優先し、責任者へ事実を共有します。

出来事が起きた直後は院内の報告手順を優先する

患者さんへの影響が疑われる場合は、この記事の読了や転職の検討より先に、院内の手順に従って責任者へ報告し、必要な確認と応援を求めてください。自分だけで安全を判断せず、分かっている事実と未確認の点を分けて共有します。

インシデントへの不安が強いと、誰にも言わずに済ませたい、次の勤務へ行きたくないと思うことがあるかもしれません。

けれども、安全を守るためには、個人の判断だけで抱え込まないことが重要です。

今必要なことと、後から振り返ることを分けて考えましょう。

職場の手順に沿って報告と相談を行う

インシデントやヒヤリとした出来事があったときは、職場で定められた手順に沿い、上司や先輩へ速やかに共有してください。

事実を伝えることは、責任を押しつけるためではなく、必要な対応と再発防止を考えるために行います。

一人で判断し続けるより、確認できる相手と情報を共有するほうが安全につながります。

報告したことで自分を責められるのではと不安になる方もいるでしょう。

それでも、曖昧な記憶のまま抱え込むより、分かっている事実と確認したいことを整理して伝えることが大切です。

困ったときに相談できるかは、看護師として安全に働くための基本的な条件です。

患者安全に不安がある勤務は一人で引き受けない

疲労や強い不安があり、業務を安全に行えるか心配になるときは、無理に一人で対応しないでください。

勤務中であれば、責任者や同僚へ状況を伝え、確認や応援を求めましょう。

相談することは、能力が足りないことを意味するのではありません。

初めての処置や判断に迷う場面で確認することは、患者さんと自分を守るための行動です。

質問しにくい、応援を求めにくい雰囲気があるなら、そのことも職場で考えるべき問題になります。

安全のための支援を受けられるかを、今後の働き方を考える材料にしてください。

日常生活に影響する不安は休養と相談を優先する

眠れない、食べられない、出勤前に強い不安が出る、出来事を何度も思い出して生活が保てないと感じる場合は、注意が必要です。

転職先を探すより先に、休養、医療機関、信頼できる人への相談を考えてください。

仕事を続けるかの結論を、つらさが強い時点で急いで出す必要はありません。

厚生労働省の「こころの耳」では、働く人の仕事や心の悩みに関する相談窓口を案内しています。

状況に応じて、職場内外の相談先につながりましょう。

自分を守ることを優先してから、今後の働き方を考えても遅くはありません。

インシデントへの不安を業務と体制に分けて振り返る

インシデントへの不安を業務と体制に分けて振り返る
この章のポイント

個人の振り返りに加え、業務量・教育・確認先・疲労の影響を分けます。

インシデントを経験すると、全てを自分の注意不足として受け止めやすくなります。

しかし、安全に関わる出来事には、業務の流れや環境が影響していることもあります。

自分を責めるだけで終わらせず、何が重なっていたかを整理しましょう。

業務量と優先順位を考える余裕があったかを見る

受け持ちが多い、急変や入退院が重なる、記録の時間が取れないといった状況では、確認に必要な余裕がなくなることがあります。

どの時間帯に業務が集中していたのか、誰へ相談できたのかを振り返ってみてください。

個人の注意だけでは補えない負担が見えてくる場合があります。

忙しいことを当然として我慢するのではなく、業務分担や応援の仕組みを相談できるか考えましょう。

自分が安心して確認できる状態をつくることは、患者安全にもつながります。

次の勤務で同じ不安を抱えないために、必要な支援を言葉にしてください。

教育と振り返りの機会があるかを確認する

経験の少ない業務や部署を変わった直後は、確認や振り返りの機会が特に大切です。

誰へ相談できるのか、独り立ちまでの流れはどうか、困ったときに助言を受けられるかを見てください。

教育を受けることと、自立して働くことは両立します。

報告後に必要な振り返りができず、責められた感覚だけが残ると、不安を抱えやすくなります。

事実を整理し、次に確認すべきことを学べる環境かどうかは、働き続けやすさに関わります。

現職で支援を求めにくい場合は、別の相談先や働き方を考える理由になります。

夜勤や疲労が不安を強めていないかを確認する

夜勤の回数、勤務の並び、休憩の取りにくさ、生活との両立は、集中力や余裕に影響します。

特に疲労が強いときは、いつも以上にミスへの恐怖が大きくなることがあります。

勤務表と体調を見ながら、負担が強い時期や勤務を振り返ってみましょう。

夜勤がつらいのか、夜間の人員体制が不安なのか、休息を取れないことが苦しいのかで、必要な対策は異なります。

現職で勤務調整や異動を相談できる場合もあります。

自分の状態を責めるのではなく、無理なく安全に働ける条件を考えてください。

インシデントが怖い看護師が転職先で確認したいこと

インシデントが怖い看護師が転職先で確認したいこと
この章のポイント

次の職場では教育担当、応援、忙しい時間帯の分担を具体的に確認します。

転職を考える場合、「ミスが起きない職場」を探そうとすると、判断が難しくなります。

大切なのは、質問、確認、報告、振り返りを行える体制があるかを確認することです。

今の不安を、次の職場で確かめたい条件へ言い換えましょう。

教育

入職後の学び方と相談先を聞きます。

体制

人員と業務分担を確かめます。

勤務

夜勤と休息の取り方を見ます。

中途入職後の教育と相談相手を聞く

見学や面接では、入職後に誰へ質問できるのか、どの業務から始めるのか、独り立ちまでの流れを確認しましょう。

経験がある看護師でも、職場ごとのルールや業務には慣れる時間が必要です。

教育を具体的に説明してもらえるかは、安心して働き始められるかを考える手がかりです。

「困ったときは誰に相談できますか」「入職後の確認はどのように進めますか」と質問してみてください。

回答の内容と、質問を受け止める姿勢の両方を見ましょう。

気になる点を曖昧にしたまま応募を決めないことが大切です。

人員と忙しい時間帯の業務分担を確認する

一日の流れ、忙しくなる時間帯、急な欠勤や急変が出たときの応援体制を聞いてみましょう。

短い見学だけで職場の全ては分かりませんが、業務分担や相談の仕組みは確認できます。

人員が少ないこと自体を断定せず、負担が重なったときの対応を見てください。

今回の募集理由と、入職後に期待される役割を聞くことも役立ちます。

自分の経験で対応できることと、支援を受けながら学びたいことを分けて伝えましょう。

安心して確認できる体制かを考えてから応募を決めてください。

転職相談では不安を希望条件に言い換える

相談時に、インシデントが怖いという気持ちをそのまま話してもかまいません。

そのうえで、教育を受けたい、質問しやすい体制を確認したい、夜勤の負担を見直したいなど、次に必要な条件を伝えましょう。

今のつらさを言葉にすると、求人を比較する軸ができます。

インシデントが怖い看護師によくある質問

インシデントが怖い看護師によくある質問
この章のポイント

インシデントだけで退職を決めず、安全を確保できる支援と体調を確認します。

インシデントへの不安は、責任感が強い方ほど一人で抱えやすいものです。

ここでは、次の行動を考えるときによくある迷いを整理します。

安全や心身の不調に不安があるときは、一般的な判断よりも相談を優先してください。

インシデントを起こしたら看護師を辞めるべきですか

インシデントを経験したことだけで退職が必要と決まるわけではありません。院内の報告・対応・振り返りを優先し、安全に確認できる支援を受けられるかを考えます。

インシデントが怖くて出勤できないときはどうすればよいですか

勤務できない状態は職場の手順で連絡し、受診・休養・相談を優先します。こころの耳の相談窓口案内も確認できます。

面接でインシデントの不安を話す必要はありますか

必要な範囲で事実を伝え、次の職場で必要な教育や確認体制につなげます。患者さんを特定できる情報や、記録の持ち出しは避けてください。

まとめ|インシデントが怖い看護師は支援と環境を確認しよう

まとめ|インシデントが怖い看護師は支援と環境を確認しよう

不安が強いときは、次の勤務で気をつけることを一度に増やしすぎないようにしてください。

職場で定められた手順を確認し、分からないことは誰へ聞くかをあらかじめ決めておくと、抱え込まずに済みます。

自分を責める言葉よりも、必要な確認と支援をメモに残すほうが、次の行動につながりやすくなるでしょう。

振り返りをしても不安が薄れない場合は、勤務や体調への影響を含めて相談してください。

安全に働けるための支援を受けることは、看護師として責任を持つ行動の一つです。

インシデントが怖いときは、職場の手順に沿って報告・相談し、必要な確認を一人で抱えないことが大切です。

不安の背景には、業務量、教育、人員、夜勤、体調などが関わることがあります。

安全や日常生活に影響する不安がある場合は、休養と相談を優先してください。

参考情報:厚生労働省「こころの耳」、株式会社エスネットソリューション公式サイト、SNET転職ナビ。相談窓口やサービス内容は更新される場合があるため、利用前に公式情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

ナースの休憩室編集部です。ナースの方のキャリアや悩みに向き合うサイトです。

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